職場の男女比で変わる離職率

就職活動をするときに多くの人が注目する数字があります。それが、その業界における離職率の高さです。この数字が高いと、一般的に待遇がそれほど良くはない、続けにくいなどと考えることができます。

退職というのは基本的には、その仕事が嫌になってするものです。一部ではスキルアップや家の事情が理由になっているケースもあるでしょうが、離職率が高いと必然的に会社の内情が疑われます。この数字の高さは、いわゆるその仕事がどれだけの人に嫌悪感を与えたかを表す指標として、就職活動の参考にされがちです。

ただ、業界によっては、それ以外の理由でこの数字が高くなる場合もあることを知っておいた方がいいでしょう。例えば、女性が多い職場は一般的に離職率が高く出る傾向にあります。なぜなら、女性が多いと結婚や出産をきっかけにして退職を選ぶケースが多いからです。逆に男性は結婚をしても仕事を続ける傾向が高いので、男性割合が高い職場ほど離職率は低くなるのが自然な形でしょう。数字を見比べて会社を評価するなら、こうした点にも気をつけておかなければなりません。単純に数字が高いから悪い業界だということにはならないのです。あくまでも数字は参考程度に考えておくのがベストでしょう。それか、会社の従業員の男女比を一緒に調べてみるのも手です。

ただ、やはり全体的に見て離職率は低い方がいいものです。いくら女性が多い職場でも、本当に良い場所なら多くの人が育児休暇後に復帰をします。良い場所は、福利厚生などの面でも充実している傾向が高いので、狙ってみる価値は高いといえます。広い視点から良質な求人を見極めるためには、人々が仕事を辞める要因を知って、正しい判断をすることが求められます。